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Akiko Fukunaga [Diary]
by acco_gluck
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松阪いってきました

松阪いってきました_e0105782_19210926.jpeg
ギャラリーmosの花展の最終日に、搬出も兼ねて行ってきました。

急な思いつきにもかかわらず、母の世話に姉が協力してくれたので実現しました。
感謝!
わずかな在廊時間に合わせて妹と友人が駆けつけてくれて、また感謝!

お若い作家さんたちの作品も素晴らしかったです。
お声かけ下さいました松本社長、素敵な展示に参加させて頂きまして、まことにありがとうございました。


うららかなお天気の17日、久しぶりの新幹線に内心ウキウキの私。
名古屋でにわかに曇り空になり、三重県に入るとなんと雨降っとるやないかい。
3時にホテルにチェックインし岡崎市在住の妹と合流してギャラリーに向かう。
初対面の社長さんはなんだか初めて会った気がしなかったです。

初めて訪れる松阪は、私にとっては魅力的な歴史の街。

展示初日に観てくれた松阪出身の友人が送ってくれた観光パンフレットを見て、私が日本橋で特別にお世話になった小津和紙の本家や、私の制作の題材ともなった本居宣長の故郷を知りたいと思い、松阪行きを決めたのでした。

雨が降り続く二日目。まず産業振興センターに入ると、入口に日本橋の文字。
松阪いってきました_e0105782_21442228.jpeg
小津和紙のウロコキュウ(△に久)の家印を見た瞬間、テンション爆上がり!
私の日本橋の原点はここ松阪にあったんだな、と感慨も一入でした。

そして、伊勢参道沿いの旧小津清左衛門家へ。
松阪いってきました_e0105782_22213378.jpeg
松阪いってきました_e0105782_22171607.jpeg
歴史にお詳しい案内の方と小一時間話し込んでしまいました。

松阪はもともと、信長・秀吉に仕えた近江の蒲生氏郷(うじさと)がこの地に城を築いて、地名の松ヶ島に大阪の阪をあてて松阪としたそう。
そして町を整備し、近江から商人を連れてきたとのこと。
その一つが小津家なのだと案内の方に聞いた瞬間、私は鳥肌が立ちました。

福永家は近江。
(祖父が大正時代に東京に出て、日本橋の近江の呉服屋に勤めました。近江商人が多く住む日本橋蠣殻町で父と私は生まれました)
福永家をたどると宇多天皇に行き着き、小津家は清和天皇に行き着きます。
同じ源氏の血族となります。家系図を見ながらまた鳥肌。

さらに、小津と名乗る前は三好氏で、母の故郷の阿波の三好にも通じます。
近江は淡海(あわうみ)が転じたものですから、繋がりがあると思います。

私が日本橋のシャッタープロジェクトの立ち上げに関わり、画業の礎の場を与えてくれた小津和紙と出会ったことは、決して偶然ではないと思いました。
松阪いってきました_e0105782_23314398.jpeg
全国からの伊勢神宮参拝者が行き交う参道沿いのこの屋敷には、貧しい方にはこの大釜とかまどで煮炊きをした食事と寝床を無償で提供したそうです。
その当時の人々の笑い声が聞こえてきそうな空間。

この損得を超えた愛こそが、こうして何百年も繁栄を続けるお家の基なのだと。
与えたものがめぐりめぐって還ってくる。
その精神は、日本橋の小津でも息づいている。だから私は小津が好きなんだな。


そして、本居宣長もまた、小津家の人だったことに驚き!
本居宣長記念館は残念ながら休館日でした。
松阪いってきました_e0105782_23585158.jpeg
私が2018年個展を「もののあはれ」としたのは、「日本人の根底にある、この独特な感性はなんと表現するのだろう」という問いに、見事に応えくれたのが本居宣長の『もののあはれ』という言葉だったからです。
彼の文献を読むにつけ、その感性には相通ずるものがあり、松阪にその土壌があるのだろうと思ってきました。

小津家に生まれながら、医者であり、学者で思想家でもあった。
医学修行で京都にいた若い頃に、案内の方曰く「やんちゃしていた」そうで、その期間が彼の風流を解する感性を目覚めさせたのだろうと私は思います。

京都、江戸、山桜、古事記。なんだかとっても親近感が湧きます。


短い時間だったけど、制作に向け、とてもいい刺激を貰えた旅でした。
がんばろ。


by acco_gluck | 2022-04-20 00:29 | Painting | Comments(0)
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