3月下旬のある朝、ピヨピヨという鳴き声で目が覚めた。
寝ている私と壁一枚隔てた、雨戸の戸袋から聞こえる。
私の寝ているベッドは窓に接しているので、常に雨戸を閉めっぱなしにしていて、明かり取りのために少しだけ開けてあったのだけど、どうやらその少しだけインしている雨戸の鉄板を階段がわりにしているらしき、親鳥の爪の引っ掻く音も。
日の出とともに、餌を採ってきた親鳥の爪の音と、我れ先にと欲しがる雛たちのヒステリックな合唱。
初めはピヨピヨだった声は、日毎に低く大きくなっていく。
この頃から寝るときに耳栓をしないといられないようになる。
様子を見たいけど窓を開けたら巣は壊れてしまうので、音だけで窺い知るのみ。
寒さで凍え死んでないかと思っていたある日、母が雨戸を開けてしまい(巣が壊れるとは思わずただの好奇心で)、心配したが声はするので大丈夫そうだった。
いつ巣立ってくれるのかと心待ちにしていた、5月中旬のある日。
産まれたてのピヨピヨが、またしても聞こえるじゃありませんか!
孵化第二弾? ってか孫? っつーか別世帯?
明らかに餌をやる親鳥増えてるし!音で察するに雛の数も半端ない。
日に日に増していく音量。耳栓してても煩いので高性能のをポチる。
巣の真下に停めてる白い愛車もフンだらけ。臭いも部屋の中まで漂うし。
ついにベッドをアトリエに移動。アトリエを他所で借りてて良かった。
最初は生き物は大切にね〜なんて微笑ましい感じだったけど、睡眠不足とストレスで体調悪くなるし、ダニを発見してブチ切れた日、業者さんに撤去を依頼。
が、ネットで調べたら、野鳥保護法とやらで無理な撤去はできなくて、巣立つまでは手出しできないと知り、ええい、もう存分に育ってくだされ!と観念した。
そんな私の波動を感じ取ったのか。
6月始め、鳴き声で目覚めることなく、久々に昼まで寝て気づいた。
あれ?もしかして、巣立った?
翌日も快眠から目覚め、静かなのを確認し心の中でガッツポーズ!
祝・巣立ち!🎉
即、業者さんに電話。
梅雨の始まりを告げた今日、巣の撤去をして頂いた。
業者さん撮影。お椀型の巣かと思いきや、戸袋全体に敷き詰められた藁。
何世帯住んでたんだ〜。
一度いっぺんに親鳥を5羽見たから、少なくとも3世帯はいたよね。
掃除機や高圧洗浄機で綺麗になって除菌もしてくれて、やっと一安心。
本当にありがとうございました!
雨漏り修理でお世話になった便利屋ホームサービスさん。
首都圏一帯OKらしいので、何かお困りの事があったらご紹介します。
今回産まれた雛たちが大人になって里帰り出産しないように、来年の春はバリケードを忘れないようにしよう。
雨戸を閉めっぱなしにしないで、日光で起きる生活をすればいいっていう、結局はそれですね。はい、がんばります。
さてっ。制作に集中です!