6/5より始まった「女の貌」展。初日の作家5人と田中社長です。
秋華洞スタッフブログより
会場の写真を撮り忘れ続けて、あっという間に半分を過ぎてしまいました。
ご来場下さったみなさま、まことにありがとうございました。
この後の5日間では、私は15日と17日の午後は在廊予定です。
今日は、いちファンとして池永さんの画集をゲット。
はああ…素敵すぎて、ため息が出てしまうわ。限定直筆サイン入りです。
本当に私にとって、夢のようなこの展示。
在廊中、たくさんのお客様に話していることなのですが、私が今回出展させて頂けることになった経緯というのが、じつに面白くドラマチックです。
語ると長いですが。
2007年に、日本橋めぐりの会の川崎さんが、私の母校の京都造形芸術大学の東京事務所(日本橋)に、老舗のシャッターに浮世絵を描く人はいないかと打診され、ちょうど天井画を手掛けたばかりの私にそのお話が来ました。
日本橋生まれの私は、二つ返事で引き受けたのですが、やってみると凹凸の画面はめちゃくちゃ大変で、苦難の連続でした。
昼夜逆転も相まって、心身ともにボロボロになり、辞める辞めると言いながら、2年半で6作手掛けることになったのですが、日本橋も川崎さんも好きだったし、3回も展覧会をしていただいたり、素敵な仲間ができたり、いいことも沢山ありました。
何より、江戸時代に浮世絵師を街の旦那衆が支えたというパトロン文化を現代に蘇らせたいとする川崎さんの目的を、私は十分に体現できたと思うほど、それぞれの社長さんに本当に良くして頂きました。
そして、銀座の画廊さんとアーティストを結ぶこともして下さり、その中で銀座柳画廊の野呂副社長とお知り合いになれて、2011年の5人展の作品を買って頂いたことから、柳画廊の取り扱い作家となることができました。
その5人展で浮世絵を出展していた秋華洞さんから日替わりで来ていた社員さんが、美人画の若手作家を捜しているという田中社長とお話する機会を作って下さったのですが、その時は私の実力不足で進展しませんでした。
でもずっと片思いのように、いち秋華洞ファンでいたのです。
それから3年、コツコツ制作してきました。
柳画廊に飾って頂いていた人物画を、たまたま秋華洞の田中社長が見て下さり、すでに企画が進んでいた今回の「女の貌」展に、野呂副社長を通して急遽お誘いを頂いたのでした。
本当に、大げさではなく、飛び上がるほど嬉しかったのです。
一切、無駄なことなどない、ということなんでしょうね。
だから今回は、とことん自分が納得いくまで、完全に描ききりました。
それができたことが、とても嬉しい。
こんな素晴らしい機会を与えてくださって、本当に感謝です。
ありがとうございます。
「明くる朝」F8 雲肌麻紙・膠・岩絵の具