先日、父の検査結果を聞きに行った。
やはり胃がんだった。ステージは3A〜3B、転移は今の所リンパ1つのみ。
手術が出来ない状態なのではと思っていただけに、かなりホッとした。
15日の検査入院と21日の手術が決まった。
本人は手術しないことも考えていたけど、しない場合どうなるかの説明を聞いて、前向きに手術を決意した。
これまでお酒でカロリー摂取してきた人。
戦時中に育ったのもあって、食に全く興味がなかったのだが、お酒が呑めなくなったのと、食べられることへの感謝のおかげか、最近急に食に目覚めて、今までにないくらいおいしそうに食事を戴いている。
おいしいと言われると張り合いが出て、母も今までになく料理に目覚めてきた。
私が子供の頃、デパートマンだった父は帰りも遅く、土日も休みじゃなかったため、一緒に家族で食卓を囲んだ記憶はほとんどない。
父が退職してからも、お酒のアテが1,2品あればいいという感じだった。
それが、先日三人でスーパーに買い物に行った時に、あれが食べたいこれが食べたいと言ってる父を見て、そういえばこんなことは生まれて初めてだと思った。
手術で胃の3/4と胆のうとリンパ1つを切除する。
食べるということの有難さと楽しさを初めて知った父。
今の身体で味わうことのできる残り少ない家族団欒をいとおしんでいるよう。
身体という精密な奇跡の魔法工場と、それを作られた神様に感謝。
産んでくれて、育ててくれた両親に感謝。
それに心底気付かせてくれた今回の父の病気に感謝。