「無外」P80
こないだ選外だった作品。
正月開け、日本橋の無外流吹毛会のお稽古に見学に行き、お師範のとよだ若旦那に、どうして居合いを描きたくなったのかと訊かれて「今こそ日本人が刀の心を持つべきだから」と答えた。
本来世界を主導していけるだけの度量と技術があるにもかかわらず、他国の顔色を優先するあまり、いいようにつけ込まれるばかりの日本。
この期に及んでも何やってんだか。やむにやまれぬ大和魂!という心境だった。
無外流は「動禅」動く禅だと言う。
描いてる間に色んな思考が渦巻き、まだまだだと思い知ったが、描いてるうちに、大和魂は「戦う心」ではないと解った。
戦う心でいるうちは、大和にはなれない。
打ち克つ相手は他ではなく自分だ。
そんな迷いが如実に表れていると思う。